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現代俳句選抄

ご恵贈頂いた書誌から、五島高資が感銘した俳句などを紹介しています。© 2021 Takatoshi Goto

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「ジャポニズム」2014年号

筆先のかすかな撓み秋に入る 中島雅幸

「丘ふみ游俳倶楽部」百号発刊記念句集

火がうせて風となりぬる螢かな 葱男 白シャツの貝より白く渇きけり 同 キューピーのまばたきもせで春を待つ 同 竹林に石投げ冬の音を聞く 砂太 大寒を割りて打ち込む竹刀かな メチゴ ひぐらしへ葉書一枚出しに行く 夏海

「槐」平成26年11月号

脳裡には秋天入るる広さあり 高橋将夫 何一つ秋の空には隠せない 同 銀河への大航海の時代来る 同 かまつかに胸中の火を移しけり 水野恒彦

「花鳥諷詠」平成26年10月号

庭師来て秋めく風を残し去る 稲畑汀子 死ねばまた泣かねばならぬ金魚飼ふ 今村征一 颯爽と来て蜘蛛の囲に引つ掛かる 下原口允子 木洩日に煙のごとく滝懸かる 八田彩女

「藍生」平成26年11月号

山中の野分の月に生きて逢ふ 黒田杏子 いくたびも雨に打たれて鉾建ちぬ 田正子 ロシア語の聴こえる街の盛夏かな 五十嵐秀彦 冷酒を舌に時間を味はへり 三島広志

「ひろそ火」2014年10月号

新月の夜を支へて月見草 木暮陶句郎 星合のバカラに満たす琥珀色 同 不死鳥の翼得てより秋の雲 同 若竹の風にきしみし青き音 星野裕子

「晨」平成26年11月号

落し水遠く聞こえて飛鳥なり 大峯あきら 磐座に凭れ流星仰ぎけり 茨木和生 長き藻の汀に寄する星祭 涼野海音 晩夏光おほきく開く鯉の口 黛執 神垣に夕日とどまる蜻蛉かな 山本洋子

「青山俳句工場05」第56号

月とぶらんこ社長はともかくも私だ 宮崎斗士 今朝の秋洗われそびれ小さき匙 白井健介 戦場もこんな月かなねえムーミン 望月士郎 昼寝覚めフランスパンの気泡かな 斎藤しじみ

「鷹」平成26年11月号

白昼の眠りの甘し葛の花 小川軽舟 玩具より抜きて露けき乾電池 同 鏡面は刹那を映し露けしや 奥坂まや 新涼や縁起絵巻の人魚かな 竹岡一郎 裏山へ闇押し返し踊るなり 加藤静夫

「芙蓉合同句集」2014年10月

一人に一つ名ある淋しさ葱坊主 照屋眞理子 十三夜古い写真にみんなゐる 同 言となる前の朧にゐる水母 ドゥーグル・リンズィー 雁や体中を鉄かけ巡る 同 霜月夜持たざる翼たたみけり 奈津葉月

「槐」平成26年10月号

王道の草も時にはむしるべし 高橋将夫 眼前に弥勒の笑うて牛蛙 中島陽華 苦瓜の葉先のしずく五智如来 雨村敏子

「小熊座」平成26年9月号

晩夏光桜の根元にて澱む 高野ムツオ 父郷には支流ばかりや夏の雨 渡辺誠一郎 天球儀てんとう虫が来て止まる 佐藤成之

「藍」平成26年9月号

霧湧いて尾根に速さの生まれけり 花谷清 柱石の十の字涼し三角点 同 はじめあれば終る立夏の書をひろげ 花谷和子 双方にある言い分や青葉木菟 同

「藍生」平成26年10月号

墓山にきて誰か吹くひよんの笛 黒田杏子 骨片の雫のごとき青野かな 五十嵐秀彦 いくぶんか小さきはうが雀の子 田正子 虎尾草つひに風狂とはなれず 三島広志

「篠」No.170・30周年記念号

うづまきの底から現るる秋の声 岡田史乃 方角の定まらぬまま実梅落つ 辻村麻乃 サンダルが流されてゐる交差点 同 尾に触れて水輪広ごる夏茜 田中太津子

鴇田智哉・句集『凧と円柱』ふらんす堂

風船になつてゐる間も目をつむり まんなかが窪む遅日のひとだかり 石ながくのびてゐるなり秋の風 亀鳴くとビルのあひだに挟まれぬ 蟬の死にぱちんぱちんと星が出る 秋風の岬へ道のせり出せり 沢瀉の夢に三人来てをりぬ 常緑の夜のエンジンの透けてきぬ サル…

「火星」平成26年10月号

乱れゐて乱れ無かりし吾亦紅 山尾玉藻 目薬の上手に入りし青嶺かな 杉浦典子 大瑠璃を見上ぐる声の濡れゐたり 浜口高子 金魚玉雨のち晴れでありにけり 涼野海音

「LOTUS」第28号

水瓶が/目白の/對角線上に 酒卷英一郎 天敵を喪くしたんだね優曇華よ 志賀康 黄泉からの風に委ねて蛇苺 曾根毅 死にかわる少年学のシャーベット 九堂夜想

「今」第7号

山葡萄帽子に採れば烈しき陽 瀧澤和治 椋の実を月のひかりが濡らしにくる 保坂敏子 秋の蟬遠くの山に雲のかげ 城松喜

季刊「鳳」10号

漕ぎ出すよ天地明け来る初潮に 道章 跨ぎゆくものの一つに秋の蛇 堀瞳子 虫の夜の手のひらほどの硯箱 浅井陽子

「里」2014年10月号

霧流れはじめ着替への途中たり 島田牙城 新涼や頰杖のあと肘枕 ひらのこぼ 夜の木に鳥がたくさんゐて涼し 堀下翔 風に色なくて荷風の文庫本 媚庵 脣が切れて血の味流れ星 仲寒蟬 街ごとの肺活量や天の川 佐藤文香 空蟬の中のかすかな砂うごく 男波弘志 月白…

「出航」第55号

白墨で書く文字太く花曇 森岡正作 中空のどこか焦げゐる麦の秋 同 竜宮のかたちの駅に燕来る 金子敦 紙コップ潰せば春の海暮るる 同

「小熊座」平成26年10月号

こおろぎの声転がって露無辺 高野ムツオ 日本の臨界点に水を打つ 栗林浩 小路から大路へ抜ける大暑かな 渡辺誠一郎 夏座敷風は黙より生まれくる 佐藤成之 特集 日下節子句集『店蔵』書評 満開の笹百合・・・・石母田星人(「滝」「俳句スクエア」)

「藍」平成26年10月号

天の川ちがう模様の魚群れ 花谷清 あと一歩きみへ進めば全て滝 同 石の苔生きるすべてをうべないて 花谷和子 浜のおとこの眉重たかり雲の峰 辻本孝子

「海程」2014年10月号

腕に蝉大和は岩と女人の国 金子兜太 生臭く小さく人間蝉しぐれ 同 涅槃西風食うため海へ出てゆけり 武田伸一 もつれゆく先頭ありて蟻の道 山中葛子 黙っていれば花いちもんめあげる 河西志帆 特集記事・海程全国大会 in 箱根 第二日/第二次句会「憂いと詩性…

「俳句新空間」No.2

礼装が那由他の蝶をささめかす 筑紫磐井 星々を招き入れたる植田かな 仲寒蟬 大祓してくりかえす春の泥 真矢ひろみ 星空に如来の坐す涼しかり 堀本吟 パライゾに日翳遍し桐咲いて 福田葉子