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現代俳句選抄

ご恵贈頂いた書誌から、五島高資が感銘した俳句などを紹介しています。© 2021 Takatoshi Goto

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

伊丹三樹彦・写俳集『ガンガの沐浴』青群俳句会

一管の笛に するする 初日の出 伊丹三樹彦金輪際坐る行者に ガンガ明り 同金星を嵌め 夕焼のサリー雲 同

「里」2014年5月号

地の鹽の嵩の昏きへ囀れり 男波弘志??桃柳鏡の中に重なりぬ 仲寒???春昼を吐いて火口のがらんどう 同??浦かけて雨にけぶれる桃柳 市堀玉宗??半跏にて柳を桃へ合はせをり 島田牙城劒山に柳挟まり桃刺さる 同??パン工場春の夕日の浮く下の 上田信治??ストーン…

「韻」第15号

現人として寒風に吹かれをる 後藤昌治 君はまだ毀れたままに春の雪 永井江美子 駅弁を学校で食ふ啄木忌 山本左門葱にほふとき一介の無頼派は 小笠原靖和

「藍生」平成26年5月号

記憶谷追憶運河牡丹雪 黒田杏子花びらのくる月山の暁のいろ 同見えてゐる眼白と鳴いてゐる眼白 岩田由美返り花とほざかりゆくひとばかり 中岡毅雄闇よりも濃く外套の人過ぎる 三島広志

「あまい!!!」

口開けしままの埴輪や鳥雲に 金子敦春惜しむ画鋲を深く刺し直し 同服を着て逢ふほかはなし宵桜 山田耕司つちふるやたて線上のここは臍 同

市川葉・俳文『ぼく猫』邑書林

カトレアや首傾げて座る猫 市川葉要するに猫が襖を開けたのよ 同夫ほどは呑気に死ねず立葵 同

閒村俊一・句集『拔辨天』角川学芸出版

黄落や遠つ國より髯の神 閒村俊一風鈴の音を栞に文庫閉づ 同まがつ日をいただきにけり冬山河 同

「都市」2014年4月号

冬山を正面にして湧く言葉 中西夕紀白鳥を呼びをるは豆腐屋のラッパ 同紅梅に愚直の棒の支えあり 同

榎本了壱『イロハニ鳥獣圖鑑』かいぶつ書店

「かいぶつ句集」第76号

地をうちて枝垂れ桜の明かりかな 黒川俊郎丸亀丸DNA渦巻きの先に神がおり サエキ子覗けんぞう何時まで放課後だろう 春の夜の水田に揺れるジャスコの灯り 笹公人抱きしめてかさなりあって桜色 蜷川有紀土に眠る駱駝の瘤の春の音 榎本バソン了壱

加藤知子・句集『アダムとイヴの羽音』ジャプラン

麦の秋脈打ちてあり古墳地帯 加藤知子花ふぶく安全神話という耳鳴り 同歯痛あり頬に太古の梅雨の闇 同

藤埜まさ志・句集『火群』角川学芸出版

虫干や昼を灯して中二階 藤埜まさ志海鳥が街空を舞ふ春立つ日 同打水の龍の形して飛び出せり 同葉牡丹の耳展げ聴く星のこゑ 同 句集 火群 (単行本)価格:¥ 2,916(税込)発売日:2014-03-21

「ひろそ火」2014年4月号

残雪に木立の影の躓ける 木暮陶句郎橅の苔雪解雫に蘇る 同春愁や長き手紙の嘘ひとつ 同

筑紫磐井句集『我が時代』実業公報社

さういふものに私はなりたくない 筑紫磐井俳諧の婆娑羅の道を歩むなり 同何の犯罪青田の中を全速力 同風薫るあの日のままの西ドイツ 同

「鏡」第12号

くくたちやへそひとつある腹ひとつ 佐藤文香しやぼん玉あたしの息も消えにけり 東直子火星人地球に着くや懐手 寺澤一雄

「小熊座」平成26年4月号

桜餅風も光も食べに来い 高野ムツオ縄跳の縄の音する前世かな 佐藤成之この星の災いに添え梅一輪 渡辺誠一郎

「今」第5号

古墳のどけし見ひらきてめつむりて 瀧澤和治横様に光流れて山葵咲く 同龍神の祠穴より麦青む 保坂敏子

「俳句飄遊」平成26年4月句会

http://ishimota.at.webry.info/201404/article_2.html

「花鳥諷詠」平成26年4月号

目許よりはじまつてゐし春の風邪 稲畑汀子須磨明石ずつと淡路が見えて冬 安部元気末枯るるものの底なる水の音 佐藤浩子

「同時代」第3次・第35号

いつせいに降車ボタンが光れば春 高橋博夫国原にみてらみほとけ鳥帰る 同鑑真忌をちこちに鳥目ざめゐて 同ゆく夏のつぶさに見ゆる岬の灯 同

「梓」第14号

目に見えぬ傷より香る林檎かな 堀本裕樹洗ひあげ大根太くなりにけり 上野一孝あはゆきの三千世界良寛忌 高橋博夫

「梓」第13号

阿檀の実いくりにへだつ海の色 高橋博夫車なき車庫を覆へる時計草 堀本裕樹結界となす木犀の香を以て 上野一孝

「藍」平成26年4月号

寒明けや庭の四隅に石尖り 花谷清 寒鯉の朱を鎮めたるモネの池 同いちめんの蓮田慈愛は人にこそ 花谷和子

「雲の峰」平成26年4月号

不確かであれど確かに金縷梅 朝妻力春昼や目をつむり待つ処方箋 同魚は氷に上り灯ともす先斗町 高野清風

「山河」327号

危きを遊ぶ柱の冬帽子 松井国央たんぽぽは時間旅行者かもしれぬ 山本敏倖弥生式土器を小脇に蛇眠る 同

「火星」平成26年4月号

春一番近江は水のいろを立て 山尾玉藻連翹に遇ひし眼裏こむらさき 同星生る雪に兎の跳ねし跡 浜口高子

「LOTUS」第27号

麦秋の縄目かすかに日の乙女 九堂夜想冬の山脈陽に一毛のゆらぎかな 豊口陽子 ひとつ家 背戸から枯野へ 火を借りに 酒巻英一郎 誰がための言葉ぞ無限花序にして 志賀康

「里」2014年4月号

春休みプールの底に人がゐる 上田信治山藤は鈍き痛みのままに咲く 月野ぽぽな小鳥の巣そらをいちまいずつ捨てる 河西志帆話すとは聲はなつこと春の山 仲寒?大根の鬆に溜まりゆく朧かな 島田牙城春の田のいよよあらくさ浄土かな 中村与謝男白もくれん風をとほ…

「麻」2014年3月号

種蒔のひとりに風の立ちにけり 嶋田麻紀 へし折れしビニールハウス花苺 同 たつぷりと浸けて張りある種を蒔く 松浦敬親

「紫」2014年4月号

細波の立つるは初日なりしかな 山﨑十生水仙に誘き出されし汽船かな 同人も木も同じ輪の中初明り 鈴木紀子