2022-03-20 永田満徳・句集『肥後の城』文學の森 俳句 風を呼び風に従ひ凧上がる 永田満徳 薄氷の縁よりひかり溶けてゆく 同 大波に攫はるるごと昼寝かな 同 黙すまで聞き役となる涼しさよ 同 鶴の声天の一角占めにけり 同 天草のとろり暮れぬ濁り酒 同 年迎ふ裏表なき阿蘇の山 同 落葉踏む音に消えゆく我が身かな 同 過去のごと山重なりて夕霞 同 夏蒲団地震の伝はる背骨かな 同 争ひの双方黙る扇風機 同 白鷺のおのれの影に歩み入る 同 追はざれば振り返る猫漱石忌 同 春の雪いづれの過去のひとひらか 同 巌一つ寒満月を繫ぎ止む 同 不知火や太古の舟の見えてきし 同