押しながら火の伸びゆける野焼かな 宮本佳世乃
折り紙で海を折ってと夏帽子 室田洋子
惑星の引き合う夜の葡萄かな 守谷茂泰
月光を零しセーター脱いでをり 吉田悦花
さぼてんの花咲きながら棘だらけ 上田信治
ポケットの転居届の余寒かな 宇田川寛之
街に肉あふれてインフルエンザかな 大石雄鬼
吾子といて立夏の穴をよく埋める 小野裕三
蓮の葉の凪いでいる間に本借りる こしのゆみこ
昼寝より醒めて金星ほかいろいろ 西原天気
蛍光管むき出しの棄てある余寒 白井健介
翼たたんで麦秋の風に一泊 月野ぽぽな
